変圧器容量計算

変圧器の容量(kVA)・巻数比・各側の電流をまとめて計算できるツールです。

変圧器の基本原理と容量計算

変圧器(トランス)は、電磁誘導の原理を利用して交流電圧を昇圧・降圧する電気機器です。一次コイルと二次コイルが共通の鉄心に巻かれており、一次側に交流電圧を加えると鉄心を通る磁束が変化し、二次側に巻数比に応じた電圧が誘起されます。理想変圧器では一次電圧V₁と二次電圧V₂の比は巻数比N₁/N₂に等しく、電力損失がないため一次側と二次側の皮相電力(VA)は等しくなります。

変圧器の容量はkVA(キロボルトアンペア)で表されます。これは有効電力(kW)ではなく皮相電力で表記される点が重要です。負荷の力率によって実際に取り出せる有効電力が変わるため、変圧器メーカーは力率に依存しないkVA表記を採用しています。容量の計算式は「容量(kVA) = 電圧(V) × 電流(A) / 1000」であり、単相・三相で式が異なります。三相変圧器の場合は「容量(kVA) = √3 × 線間電圧(V) × 線電流(A) / 1000」となります。

変圧器を選定する際は、接続する負荷の合計容量に加えて将来の増設余裕や始動電流を考慮する必要があります。モーター負荷がある場合、始動時に定格電流の5〜7倍程度の突入電流が流れるため、その分の余裕を見込むことが一般的です。また、変圧器の効率は負荷率50〜75%付近で最も高くなるため、常時フル負荷で運転するのではなく適切な容量の機種を選ぶことが省エネルギーにもつながります。

日本の配電系統では、高圧(6,600V)で受電し構内変圧器で200Vや100Vに降圧して使用するのが一般的です。巻数比は電圧比と等しいため、6,600V/210Vの変圧器の巻数比は約31.4:1となります。本ツールでは一次電圧・二次電圧・容量を入力するだけで巻数比と各側の定格電流を算出できますので、受変電設備の設計や電気工事の計画にぜひご活用ください。